鎌倉投信の結い2101は期待リターン5%から信託報酬1%を引いた4%を受益者に還元

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投資信託への投資を始めた頃に買っていたけど読んでなかった本を読んでみました。

投資は「きれいごと」で成功する――「あたたかい金融」で日本一をとった鎌倉投信の非常識な投資のルール
投資は「きれいごと」で成功する――「あたたかい金融」で日本一をとった鎌倉投信の非常識な投資のルール

私も投資している「結い2101」を運営している鎌倉投信のファンドマネージャー・新井和平さんが書いた本です。

この本を読むと、鎌倉投信のファンになっちゃいそうです。

すごく「応援したい!」という気持ちを掻き立てられます。

そもそも、投信会社の中の人が本を出版するという行為は、自社の商品を広告っぽくない形で広めるという性質があります。

日経新聞に自社ファンドの広告を出したら、それはまさにファンドの広告ですが、自分が書いた本の広告を出せば、本の広告であって、ファンドの広告にはなりません。

と当時に、パンフレットよりも多くの情報や思いを伝えることができます。

キリスト教が世界に広まった一番の理由は「聖書(the Bible)」という書籍があったからと、昔読んだ本に書いてあったのですが、本を出版するとはまさに「バイブル商法」という側面があります。

信者(お客)を増やすために、出版という形態をとるわけです。

直販投信の先駆け「さわかみファンド」の澤上篤人さんは毎年のように書籍を出版していますが、書籍出版という形で新しい信者を獲得しているという見方もできます。

ただ、本を出版すれば、Amazonのレビューであること無いこと書かれるリスクもありますから、一長一短という側面もあると思います。

今回の本の私の読後感としては、「もう一度、鎌倉投信の結い2101の積立を再開しようかな」というものでした。そのくらい、すごく共感しました。

ただ、共感という感情だけで判断するのは投資の世界では危険なので、あらためて直販投信を数値ベースで比較してみたいと思います。

直販投信をトータルリターンで比較

「結い2101」と同じように、「直販投信」で「日本株のみに投資しているファンド」の過去数年間のトータルリターンを比較してみました。

データ元はモーニングスターです。

トータルリターン(過去1年の成績が良い順)
1年 3年 5年 10年
ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス) 10.38% 22.97% 21.40%
結い2101(鎌倉投信) -3.30% 7.86% 9.91%
ザ・2020ビジョン(コモンズ投信) -7.68%
コモンズ 30ファンド(コモンズ投信 -12.93% 9.43% 10.88%
さわかみファンド(さわかみ投信) -13.59% 11.64% 8.62% 0.19%

このトータルリターンを見る限り、日本株のみに投資している直販投信で、圧倒的に結果を出しているのは「ひふみ投信」のみです。

今年に入ってから、日本の株式相場はかなり下がっていますが、そんな中でもしっかりとプラスのリターンを出しています。

鎌倉投信の「結い2101」は過去1年ではマイナスのリターンですが、3〜5年では7〜9%ほどのリターンを出しています。

本に書いてありますが、「結い2101」は一般的なアクティブファンドに比べると、ローリスク・ローリターンを目指しているそうです。

期待リターンは5%と、あえてあまり高い数値を目指さないように運営されているそうです。

信託報酬が1%なので、4%を投資家に還元することを目標としているそうです。

他3つのファンドの過去1年のパフォーマンスはひどいものですね。。

アクティブファンドがインデックスファンドに負けるという意味を体感できるようなパフォーマンスです。

一番ひどいのは直販投信の先駆け「さわかみファンド」です。

さらに気になったのが、「さわかみファンド」の10年間のリターンがたったの0.19%ということです。

最初は「何かの間違いなのでは?」と思ったのですが、さわかみファンドって2007年〜2015年までの9年間でプラスリターンにできたのって5年しかないんですよね。。

残りの4年はマイナスリターンです。しかも、2008年は-42.17%、2011年は-17.75%と大きな損失を出しています。。

これなら、10年投資してもほとんどリターンが出ていないこともうなずけます。。

さわかみ投信の会長・澤上篤人さんは今年に入って相変わらずこんな本を出していますが、10年でリターンが0.19%ってのんびりしすぎではないでしょうか・・・?

将来が不安なら、貯金より「のんびり投資」 (PHPビジネス新書)
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正直、トータルリターンという数値だけを見ると、「ひふみ投信」に投資するのが一番リターンが見込めると思いますね。

では、この本で学んだことをまとめたいと思います。

  • 基本的に、ファンドマネージャーは自分が投資している会社や業界を明かさない。他のファンドが真似したり、嫌がらせを受ける可能性があるから。
  • たとえ株を持っていなくても、空売りをすれば、その会社の株価を下げることができる。
  • 投資先の株を5%以上保有すると「大量保有報告書」を当局に提出する必要がある。
  • 金融業界ではどのファンドがどこに投資しているなどといった情報戦の中で、ライバルを出し抜くことが必要。
  • 鎌倉投資の「結い2101」は投資先をすべて公表している。
  • 「結い2101」は一般的な投信と比べるとローリスク・ローリターン。リターンの期待値を5%に設定。
  • 「結い2101」は7割を企業の株式に投資し、3割を現金で保有。現金保有率が他ファンドよりも高いので、株価が下がって割安な時に買い増しできる。
  • 日本企業の1年間の純利益と配当を合わせた金額の伸び率は5%。
  • 「結い2101」は期待リターン5%から信託報酬1%を引いた4%を受益者に還元することを目標としたファンド。
  • 「結い2101」は投資先が倒産しても全体のリターンに大きな影響が出ないように、1社あたりの比率を純資産総額の1.7%にしている。
  • 株の売買は朝9〜10の時の1時間だけ。
  • 著者の新井和平さんが保有しているファンドは「結い2101」のみ。投資信託は販売会社の意向を踏まえて組成されるので、自分のファンドを買わないファンドマネージャーも多い。
  • 特許と取った技術はしばらく模倣されないので、甘えてしまい、特許を取得した途端に商品開発力が落ちる会社がある。
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