贈与税をゼロにするタワマン節税のスキーム

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今は新築タワーマンションってかなり高額になってバブル気味になっていますが、その理由は中国や香港、タイなどのアジアの富裕層が日本の不動産に投資しているからと、贈与税の節税にタワマンが使われているから不動産会社の人から聞きました。

タワマンを使った贈与税の節税スキームって、今までなんとなくしか分からなかったのですが、朝日新聞の「「その6億円、税金ゼロで息子さんに…」 節税ブーム」という記事を読んで、そのスキームを理解することができました。

男性は6億円で株式会社をつくり、銀行から4億円借りて計10億円を用意。そのお金で、東京の六本木や赤坂などのタワマン物件を5戸購入した。息子には、その物件を所有する会社の株式を贈与した。贈与税は「0円」。息子は時価10億円の不動産を持つ会社のオーナーになり、実質的に父の財産を受け継いだ。

6億円を現金で贈与した場合の贈与税は3億円超

6億円を現金で息子に贈与した場合、贈与税は3億円以上になります。

相続税は平成27年(2015年)に改正され、税率が上がりました。

平成26年(2014年)までの税率は以下の通りです。

平成26年12月31日までの相続税の速算表
取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
3億円以下 40% 1,700万円
3億円超 50% 4,700万円

これが、平成27年(2015年)1月1日から以下のように税率がアップし、控除額も減額しています。

平成27年1月1日からの相続税の速算表
取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

参考:
国税庁:相続税の税率
国税庁:<PDF>相続税及び贈与税の税制改正のあらまし(平成27年1月1日施行)

タワマンを使った贈与税の節税スキーム

記事によると、タワマンを使った贈与税の節税スキームは以下のような手順で行なわれています。

  1. 会社を売却して得た10億円のうち、6億円を息子に譲ろうと考えた。
  2. 6億円で株式会社を作る。
  3. 銀行から4億円を借りて、10億円の資金を用意。
  4. 10億円で六本木や赤坂のタワマンを5部屋購入。
  5. タワマン購入のために作った会社を息子に譲る。
  6. 息子は会社のオーナーになったと同時に、時価10億円のタワマン5部屋のオーナーに。
  7. 実質10億円分の財産を贈与したことになるが、贈与税は0円。

ではなぜ、このスキームを使うと、贈与税が0円になるのか?

それには「評価額」が関係しているようです。

現金10億円を贈与すれば贈与財産としての評価額も10億円だが、時価10億円の不動産では評価額が大きく下がる。不動産は価格が変動しやすいことなどを踏まえた措置だ。建物だと評価額は時価の4~6割、土地だと時価の8割になる。

この父子のケースでは、時価10億円の物件を、贈与財産の評価額としては2億円まで圧縮できた。その2億円にも税金がかからないようにする仕掛けが、株式で資産を渡すやり方だ。
 物件を持つ会社は銀行から4億円借りた。評価額(2億円)より借入金(4億円)の方が多いと、その会社の株式は、贈与財産としての評価額ではゼロになる。その株式が親から子に贈与されても、贈与税はかからないというわけだ。

なるほど〜!だから、最初に銀行から4億円を借りたんですね。

私は6億円もあるのに、なんで最初に銀行から借入金を作るのか?と思っていたのですが、その理由が分かりました。

不動産の評価額よりも、借金の方が多ければ、贈与税は0円にできるというスキームということです。

不動産を譲り受けた息子は、そのまま部屋のオーナーとして賃貸収入というインカム・ゲインを得続けてもいいですし、売却してキャピタル・ゲインを得てもいいわけです。

どちらにしても、相続税はかかりません。かかるのは、相続税以外の税金のみです。

つまり、相続税(贈与税)を払わずに、息子に億単位の資産を譲ることができたという魔法のようなスキームです。

どんなに相続税の税率をアップしても、こういった抜け穴がある限り、税収は狙った通りに増えないでしょうし、富裕層を狙い撃ちした増税も、やり過ぎると富裕層が国外に逃げてしまう理由になります。

いずれにせよ、最近の新築タワマンが高い理由が分かりました。

とても買えないです・・・。

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