国家と国民、インフレとデフレ、為替、通貨安戦争、国家破産対策

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フリーターから資産家になった男が教える 億の富の作り方
フリーターから資産家になった男が教える 億の富の作り方

この本は2011年3月20日に出版されていますが、著者が本を書いているのは2011年初頭ということです。

2011年3月11日に東日本大震災が起きているので、著者がこの本を書いている時は巨大地震が日本を襲う前のことです。

著者の久保雅文さんは30代半ばにして億の資産を築いたそうです。

それができたのも、「世の中の仕組みと流れを読み解く力」があったからとのこと。

この本では、久保雅文さんのように「世の中の仕組みと流れを読み解く力」を付けるために必要な基礎知識を学べます。

私は1回読んだだけでは理解できなかったので、2〜3回ほど読みました。

この本では「国家と国民の利害関係」や「インフレとデフレ、為替の関係」などを学ぶことができます。

特に、後者は複雑に絡み合っているので、なかなか私の頭ではスッキリと理解することは難しいかったです。。

頭の良い人はこの本に書かれていることが前提条件としてあるので、同じニュースを見ていても、一段階上の視線で見ているんでしょうね。

この本は今後も定期的に読み直して、しっかり理解したいと思いました。

タイトルに「億の富の作り方」とあるように、資産運用するためには欠かせないことが書いてあると思います。

逆に、政治家とか官僚にとっては、あまり国民に読んでほしくない本だと思われます。

では、この本で学んだことをまとめたいと思います。

国家と国民

  • 銀行は企業に融資するには担保を取ったり、借金を取り立てたりと手間がかかるので、手間いらずの国債購入へと偏っていく。
  • 預金者から0.01%程度の金利でお金を借り(預金)、そのお金(預金)を国に国債購入という形で金利1%ほどで貸して、金利差で利ざやを抜いているのが銀行。
  • 国民が銀行に預けたお金は、国債購入という形で国に又貸しされている。つまり、国にお金を貸しているのは国民。ゆうちょ銀行の80%が国債運用。
  • 日本人の金融知識が乏しいのは、相手の金銭的メリットを考えないから。常に相手のメリットを考えられるように自分を訓練すると、物事の本質が見えてくる。
  • 銀行にとって国民の預金(国民にとっては資産)はバランスシート上では負債。
  • 銀行は国民から預かった預金を、国内外の株式や債券で運用しているので、預金者すべてが間接的に株式投資をやっていることになる。
  • 銀行の資産運用の最大中心銘柄が日本国債なので、国民の銀行預金は最終的には日本国債に化ける仕組みになっている。保険や年金など日本のあらゆる金融機関に預けられているお金は日本国債で運用されている。
  • 国が国民の預金を借りて、国債(国の借金)を発行して返せませんというのが今の状況。個人資産の80%を国が使ってしまった計算。
  • ここ10年くらい、国の国家予算は80兆円で、そのうち税金(収入)が40兆円、国債発行(借金)が40兆円。つまり、収入の倍くらい毎年お金を使ってきたということ。
  • 国の借金が膨らんだ理由は無駄遣い(支出)が多かったせいかと思われていたが、実は収入(税収)が少なすぎただけだった。本当なら、80兆円の税金を徴収しなければならなかった。日本は税金が安かった。
  • 日本は消費税が低く、さらに国民の60%に所得税がかかっていない。
  • 消費税は1%上げると税収が2兆円上がる。5%なら10兆円、10%なら20兆円、20%なら40兆円。消費税が20%なら毎年80兆円の税収(収入)が集められて、借金しなくて済む。
  • 日本はわざと税金を安く抑える手を選んできた。税金をもっととっていたら国の借金はゼロだったが、国民の金融資産はもっと少なかった。
  • 日本国民が銀行にたくさん預貯金を貯められたのは、日本の税金が安かったから。
  • 税金を安くした方が政治家は選挙で有利になれる。国民のご機嫌とり。戦後60年間続いてきた自民党政権を維持するため。
  • 税金を安くする → 国民のお金が余る → 銀行に預ける → 国は銀行預金を借りたい時に借りれる(国債発行) →→ 国民の金融資産を国家がいつでも借り放題にできる日本独特のシステム
  • 国民が自分で株式投資で運用するほど金融リテラシーが高くなってしまうと、国債を買うための預金が銀行から減るので、国は国民に金融教育をしてこなかった。海外投資なんてもってのほか。「投資は怖い、預貯金は安全」という教育のみ。「利息がほとんど付かないのに、銀行に預金し続ける」という国にとっては都合の良い日本国民を育てることに成功した。
  • 国家によって膨らまされた国民の金融資産は、国家によって目減りさせられていく。
  • 国の借金を減らす方法の1つは増税。(所得住民税、相続税、消費税、財産税)
  • 現在、国民には資産があって、国家には借金がある。資産がある人と借金がある人の利害は常に対立する。

インフレとデフレ

  • インフレとは物価が上がること。物価が上がると企業の売上が増え、給料が上がり、税収も増える。
  • インフレが進行すると借金が減る。月給25万円の人の借金100万円は給料の4倍。インフレで月給が50万円になれば、借金100万円は給料の2倍に。月給100万円になれば、借金と同額になり、借金はなくなる。
  • 借金の額が変わらなくても、インフレで給料が増えれば、借金の負担率は減るので、実質的に借金が減ったことと同じ。
  • 多額の借金を抱えた国家にとって、インフレになることが望ましい。借金の額が変わらなくても、借金の負担率が減るので。
  • インフレで物価が上がると資産が減る。今まで200円で買えたモノが400円に値上がりすると、半分しか買えないということ。実質、お金の価値が半分になったということ。
  • デフレとは物価が下がること。同じ金額でも今までよりも多くのものが買えるので、デフレになるとお金の価値が上がることに。
  • デフレで物価が下がると企業の売上が減り、給料が下がり、税収も減る。
  • デフレが進行すると借金が増える。月給25万円の人の借金100万円は給料の4倍。デフレで月給が20万円になれば、借金100万円は給料の5倍に。
  • 資産を持っている人とってはデフレの方がいい。
  • バブル崩壊以降、デフレが進行したので、日本円という資産は大きく膨らんだ。超低金利で額面上のお金は増えていないが、同じ額でたくさんのものを買えるようになったので、日本円の資産価値は増えたということ。
インフレ デフレ
物価 上がる 下がる
給料 上がる 下がる
税収 増える 減る
借金 減る 増える
金融資産 減る 増える
資産家にとって 悪い 望ましい
借金がある人にとって 望ましい 悪い
国家にとって
(借金あり)
望ましい 悪い
国民にとって
(借金なし)
悪い 望ましい

為替

  • 1ドル100円が1ドル105円に → 今まで100円で買えたものが105円出さないと買えなくなる → ドル高 → ドル高とはドルがインフレになったということ → 相対的に円の価値が下がった → 円安(円がデフレ)
  • 1ドル100円が1ドル95円に → 今まで100円で買えたものが95円で買えるようになる → ドル安 → ドル安とはドルがデフレになったということ → 相対的に円の価値が上がった → 円高(円がインフレ)
  • 1970年までは1ドル360円の固定レート → 1971年に1ドル325円に → 1973年から変動相場制になり1ドル300円割れ → 1978年に1ドル200円割れ → 1985年のプラザ合意で1ドル100円台に →→ これまで長期的にはずーと円高トレンド
  • 海外旅行に行けたり、海外のブランドモノや外車が買えるようになったのは円高のおかげ。
  • 円高で輸入食品も安く買えるようになり、物価が安くなり(デフレ)、支出が減る。 → 貯蓄が増え、個人資産が増える。 → 日本人の資産が増えたのは円高の恩恵も大きかった。
  • 資産を増やすには「円高」がよい。デフレを引き起こし、資産を持っている国民には望ましい状態。
  • 円安になると、輸入品が高くなるのでインフレになる。(円の価値が減る)
  • 円安になると、ドルに対する円借金の価値も減る。1ドル100円の時、1000万円は10万ドルないと返済できないが、1ドル1000円になれば1万ドルで返済できる。日本はアメリカの米国債を買わされている。
  • 円安ドル高は円借金を減らして、ドル資産を増やす。
  • 輸出企業にとっては円安の方が収入が増えるので良い。日本の製造業の大半が最終的には輸出業者に納品している。輸出企業の業績がよくなって給料がアップすれば、製造業の給料も上がる。
  • 円安は収入を増やし、税収も増える。国は円安に誘導したい。
  • 円安で国民の資産は目減りし、国家の借金も目減りする。つまり、円安によって国民資産が国家に収奪していくということ。
  • 国家が破産しないためには、国民を破産させるしかない。
  • 資産を持っている人にとっては円高・デフレがいいが、国家は円安にしたいので、「円高=悪、デフレ=悪」という刷り込みをマスコミを使ってやっている。
  • 円安になると、企業業績が上がり、株価も上がり、給料も上がり、失業率は下がって、景気は良くなるが、国民の金融資産は目減りする。
円高 円安
物価 輸入品が安くなるので下がる(デフレになる) 輸入品が高くなるので上がる(インフレになる)
給料 減る 増える
税収 減る 増える
資産家にとって 望ましい 悪い
借金がある人にとって 悪い 望ましい
国家にとって
(借金あり)
悪い 望ましい
国民にとって
(借金なし)
望ましい 悪い

リーマン・ショック後の通貨安戦争

  • 2007年まで国家は円安誘導できていたが、アメリカでサブプライム危機やリーマン・ショックが起きて、アメリカが強烈なドル安政策を始めたので、日本国家は円安誘導できず、円高になってしまった。
  • 自国通貨を安くすれば、他国の輸入製品をブロックできるので、自国企業の製品が売れるようなるだけでなく、自国の輸出も拡大できる。
  • アメリカだけでなく、ヨーロッパなどの世界中が大きく金融緩和を行ったので、通貨安戦争のようになった。しかし、日本だけは金融緩和を行なわず、日本円だけが相対的に強くなり、円の独歩高を招いた。
  • 日本はアメリカのからの圧力で円高ドル安を飲まされていた。アメリカは日本を犠牲にして立ち直った。
  • アメリカにとって日本は財布、日本国家にとって国民の金融資産は財布。金融の食物連鎖・弱肉強食。
  • リーマン・ショック後の円高で得したのは資産家。1ドル120円と1ドル80円を比較すると、円資産の価値は1.5倍になる。
  • リーマン・ショック後の円高で損したのは、リストラされたり、派遣切りされたり、給料ダウンした就労者。
  • 格差が広がったのは、小泉構造改革のせいではなく円高のせい。

国家破産対策

  • 円高になると企業業績が下がり、給料が減り、税収も減る。
  • 円高は円資産の価値を上げるので、円借金の価値も拡大する。
  • 税収ダウン、借金拡大で国家にとってはダブルパンチ。
  • 国家破産 → 通貨の信用がなくなる → 物価が上がる → ハイパーインフレ → お金の価値がなくなる → デノミ → 新札が刷られ、それまでの紙幣は価値がなくなる(個人資産を失う)
  • ハイパーインフレ下では、インフレ対策として不動産を持っていても無力。普通のインフレと違い、物価や不動産が上がるのではなく、円が暴落するので。家賃も払ってもらえなくなる。
  • ハイパーインフレ対策としては、金・プラチナ・ダイヤモンド・時計・指輪といった世界中で現地の通貨に替えられる現物資産を持つか、外国債券・外国株式・海外ファンドを含んだ外貨を持つしかない。
  • 国家破産すると預金封鎖が発令され、日本の金融機関に預けているお金が没収される。
  • 預金封鎖に対抗するためには、日本の権力が及ばないところに資産を置くしかない。
  • ロシアが破産した時、ロシア国内の銀行にドルを持っていた人は没収されたが、海外の銀行にドルを蓄えていた人はそれを利用して大金持ちになった。ビルや豪邸や高級車を持っていたロシア人は、生活費(ドル)が必要となり、それらを投げ売りし、資産をなくした。海外に外貨を蓄えていた人がそれらをバーゲン価格で購入して、新富裕層となった。
  • 投資詐欺に合わないためには、金融機関以外にお金は絶対に預けない。

円安でも資産を増やす

  • 国家による円安誘導でも、国家破産でも、どちらも円安になる。
  • 円安になると日本円の価値は目減りするが、ドルで資産を持てば、円安でも資産は増える。
  • ドルに替えたい資産を、5年くらいかけて毎月一定金額転換していくドルコスト平均法はドルを安く調達するために編み出された投資法。
  • ドルと円と半分ずつ持つのは、資産価値を保全することにおいて非常に理にかなっている。
  • 一国の通貨のみを保有するのは、円のみを持つのと同じく、その国にカントリーリスクを負うことになるので世界中の様々な通貨や債券、株式をバランス良く持つ。
  • 人口が増えると住宅やモノが売れて、経済が成長する。人間という欲望が1つ生まれるたびにお金がかかるので、世界の人口が増える限り、世界経済は成長する。経済が成長すれば株価は上昇する。それに乗るのが投資。
  • 為替は株価と違って成長しないので、典型的なゼロサムゲーム。為替は相対値なので、何かが上がれば、何かは下がる。
  • 積立資金をできるだけ高利回りで運用することが億万長者への道。高利回りを得たければ、日本ではなく海外で運用する海外ファンドを利用する。
  • ヘッジファンドの中でも、人間の感情を一切排除してコンピュータで先物運用するマネージドフューチャーズに分類されるものが、最もリスク回避性能が高い。
  • 日本の人口は2050年には1億人を割り、2100年には5000万人を割る。人口減少から考えても、今後は長期的に円安になる。
  • 円安になると円資産は目減りするので、外貨に替えるのが有効。ドルなどの単一通貨に投資するのではなく、新興国を中心に世界で運用すると高い利回りを狙える。
  • 円安で増えた収入を世界で運用することによって、さらに資産が増えていく。

資産運用の基本・海外金融機関の魅力

  • 資産を増やすコツは資産を減らさないこと。リスクをコントロールすること。
  • 資産保全は分散が基本。世界中の通貨を持っておく。通貨の価値は相対値。どれかが上がれば、どれかが下がり、平均値は常に不変。
  • 現金と不動産、現金と株式、現金と貴金属、現金と原油は逆相関なので、半分ずつ持てば合計資産価値は保全できる。
  • すべてを株式ファンドで構成されたポートフォリオは年10%のリターンが期待できる。株式組み入れ比率が70%なら年7%のリターンが期待できる。
  • 世界の株式市場に満遍なく分散投資すれば10%の期待リターン。新興国株式の期待リターンは16〜20%。
  • スタンダートライフ、ハンサード、フレンズプロビデントなどの英国保険会社の資産運用サービスを利用する人が日本でも増えている。
  • 日本振興銀行の破産によって、ペイオフで1000万円を超える部分の80%がカットされた。その額は10億円。
  • 積立投資は究極のリスクヘッジ。
  • 株を安く買うベストなタイミングを計るのはとてもできない。買う時期を分散して価格変動リスクを吸収して安く買う。
  • 一定金額を積立投資するドルコスト平均法は人間が金融商品を安く買うことができる唯一の投資法。
  • 運用したい資産を5年くらい(60回)かけて積立投資すれば、ドルコスト平均法によって価格変動リスクや為替変動リスクがほとんどなくなるぐらい回避できる。
  • 1998年の金融ビッグバンで外為法が改正され、それまで禁止されていた海外の取引が完全に自由化され、日本人も外国の銀行に口座開設して預金したり、ヨーロッパの保険会社の年金プランに加入したりといったことが自由にできるようになった。
  • 海外の保険商品に加入することは法律で禁止されているが、保険会社と契約することが禁止されているわけではない。
  • 保険会社では保険商品だけでなく、投資商品も売っている。ヨーロッパの変額年金プランは投資商品なので、日本のように死亡保障は付いていない。
  • 人口減少国の株は長期的に上がるわけがないので、日本株を積み立てるのは愚の骨頂。
  • 世界中どこで運用しても、日本居住者は日本で納税義務がある。
  • オフショア(タックスヘイブン)と呼ばれる地域にある金融機関で資産を運用すれば、組込ファンドを入れ替えした時の利益確定に対する税金の目減りがない。売却金額全てを目減りすることなく次のファンドに投資できる。
  • ファンド運用会社がオフショア(タックスヘイブン)になれば、税金の目減りがないぶん、効率よく運用でき、長期だと雲泥の差が付く。
  • 投資に関するアドバイスを有料で行ってもいいのは「投資助言代理業」に登録している業者だけ。
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