直販投信8社の積立投資(定期定額購入)を辞めることにしました。

今年4月にスポット購入からスタートし、その後は毎月積立投資(定期定額購入)してきた直販投信8社ですが、すべて積立を辞めることにしました。

鎌倉投信とコモンズの2ファンドが10月から、そのほかが11月から定期積立がストップします。

※追伸(2016年5月)
ひふみ投信セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)だけ積立再開しました。

今は、信託報酬1%くらいならOKという判断をしています。どんなに信託報酬が安くても、運用成績が良くなればリターンは出ませんから。

逆に、信託報酬が1%でも年間リターンが10%なら、トータルリターンは差し引き9%です。

銀行の普通預金の金利が0.001%(2017年2月現在)ですから、銀行預金だけというのがいかに愚行なのかが分かります。

トマ・ピケティも「r(投資によるリターン )> g(経済成長=仕事で得られる給料)」と言っているように、仕事の給料だけに依存していては、いつまでたってもお金に余裕はできません。

理由1〜直販投信はコストが高い

理由は直販投信はコスト(信託報酬)が高くて、長期投資には向いていないと判断したからです。

数年前なら、「購入時手数料0円(ノーロード)で信託報酬1%前後」はコストが低いファンドだったのかもしれません。

しかし、2015年現在ではどの直販投信もコストが高いという印象があります。

唯一許容できるのは「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の0.69%くらいでしょうか。

私が積立投資していた直販投信13銘柄を、信託報酬が低い順に並べてみます。

  • セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信):0.69%
  • ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス):1.0584%
  • 結い 2101(鎌倉投信):1.08%
  • さわかみファンド(さわかみ投信):1.08%
  • ザ・2020ビジョン(コモンズ投信):1.2075%
  • コモンズ30ファンド(コモンズ投信):1.242%
  • セゾン資産形成の達人ファンド(セゾン投信):1.35%
  • かいたくファンド(クローバー・アセットマネジメント):1.6%±0.2%
  • らくちんファンド(クローバー・アセットマネジメント):1.6%±0.3%
  • 浪花おふくろファンド(クローバー・アセットマネジメント):1.65%±0.25%
  • ありがとうファンド(ありがとう投信):1.7%±0.25%
  • コドモファンド(クローバー・アセットマネジメント):1.7%±0.25%
  • ユニオンファンド(ユニオン投信):1.8%±0.3%

ファンドオブファンズの場合、信託報酬を二重に購入することになるので、「実質コスト」を見る必要があります。

ファンドオブファンズの実質コストは、交付目論見書かモーニングスターのサイトで確認できます。

なぜか、表立って表記されないので注意が必要です。

信託報酬にこだわることの重要性は、以下の3記事を読むと理解が深まります。

ブロガー水瀬ケンイチの等身大投資コラム―投資信託のいわゆる「隠れコスト」って何?

例えば、日本株のアクティブファンドの平均信託報酬は、年率1.46%です。これを100万円分買って、10年間保有すると、保有資産の14.6%が手数料として持っていかれてしまいます。金額にして14万6000円も持っていかれてしまうということになります。しかも、これは投資信託の基準価額が上がろうが下がろうが関係なく、持っていかれます。

 信託報酬の無視できない影響がイメージいただけたでしょうか。だからこそ、私たち個人投資家は信託報酬が低い投資信託を選ぶ必要があります。もちろん、基準価額の上昇が見込めるかどうかで投資信託を選ぶというのが基本ですが、本質的に「リターンは不確実、コストは確実」です。まずは、確実に努力が報われるコスト削減を徹底して、低コストな投資信託の中から、有望なもの探すのが合理的です。

ファイナンシャル・ジャーナリスト竹川美奈子氏が語る「ETFという投資商品の魅力」- 著名人インタビュー – 東証ETF活用プロジェクト 東証ETF

長期保有する際の最大のネックは、信託報酬という保有コストです。信託報酬が割高だと、それだけ運用成績を押し下げる要因になります。年1.5%の信託報酬が取られる投資信託と、年0.2%で済むETFとでは、仮に両者が同じ運用リターンが得られたとしても、投資家が受け取ることのできる収益には、大きな格差が生じてきます。それは、運用期間が長くなるほど、顕著です。したがって、信託報酬の安いETFは、長期保有に最適と考えることができます。

1%が後悔のもと 投信コスト、長期ほど収益に差

信託報酬は同じ投信ならどこで購入しても同額だが、長期保有する場合は運用成績への影響が大きくなる。信託報酬が1%の投信を100万円で購入し、年4%で10年間運用したとすると、資産は約133万円になる。しかし信託報酬が2%の場合は約120万円で、13万円の差がつく。

上記の3記事にも書いてありますが、単純に考えて、年間の信託報酬が1%ということは、10年間で10%、20年間で20%、30年間で30%のコストがかかるということです。

1000万円の30%は300万円です。

合計で1000万円を積み立てて、30年後に1300万円になっていたとしても、信託報酬というコストを考慮するとトントンになってしまいます・・・。

もちろん、積立なので、投資額はちょっとずつ増えていき、それに応じて、信託報酬も増えていくのですが、トータルでざっくりと考えた場合には上で言ったような感じになります。

年間1%と言うと、数値的には少ない印象ですが、数十年単位で考えると、非常に高い印象しかありません。

直販投信は基本的にアクティブファンドなので、銘柄選定に人件費がかかります。

そのぶん、インデックスファンドよりもコストが高くなります。

でも、半分以上のアクティブファンドはインデックスファンドに勝てないという事実もあります。だいたい6割のアクティブファンドはインデックスファンドに負けるそうです。

それはインデックスファンド投資家のバイブルとなっているこの2冊を読めば理解できます。

ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理
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敗者のゲーム〈原著第6版〉

逆から見ると、インデックスファンドに勝てるアクティブファンドもあるということですが、それが自分が投資しているアクティブファンドかどうかは現時点では分かりませんし、見分けられませんし、確率的には勝てる確率の方が低いのです。

そのような将来の「不確実性」に掛けるのではなく、コストという自分が選べる「確実性」を重視した方がいいと判断しました。

理由2〜コストが安いインデックスファンドがあるから

私の場合、投資信託に関しては20〜30年の長期投資で考えています。

なので、1年分のコストではなく、20〜30年分のコストで考えなくてはいけません。

そう考えると、信託報酬1%というのはあり得ない選択肢になります。20年間で20%、30年間で30%のコスト比率になってしまうので。。

信託報酬が0.5%なら、20年間で10%、30年間で15%のコスト比率になります。

信託報酬が0.1%なら、20年間で2%、30年間で3%のコスト比率になります。

投資信託の場合、信託報酬が0.1%ってありませんが、ETF(上場投資信託)なら0.1%よりも低いものがあります。

信託報酬が安い投資信託やETFに関しては、「これから投資したい投資信託(インデックスファンド)、国内・海外ETF」に書いていますが、TOPIXに連動する「MAXIS トピックス上場投信」の信託報酬は税込みで0.08%ほどと、0.1%以下です。(実質コストは0.13%ですが。)

ブラックロックのiシェアーズから10/20に上場予定のTOPIX連動型ETFの信託報酬は税抜きで0.06%です。

ETFのトップ・ブランド「iシェアーズ®」が国内初の最小分散ETFなど日本株を投資対象とするETF4銘柄を東証に同時上場予定

このように、ETFなら信託報酬が0.1%以下のものがあります。

ただし、ETFは購入時手数料が必要だったり、毎月の積立ができないというデメリットもありますが、それでもこの信託報酬の低さは長期投資として考えると、非常に魅力的です。

20〜30年という長期投資で考えると、コストには徹底的にこだわった方がいいと思いました。

モーニングスターのサイトを見ると、コストの安いファンドが一目瞭然です。やはり、これを見ると、ETFの信託報酬の低さは群を抜いています。

上記のページで信託報酬が安い順に並べれば、コストの安いファンドが分かります。あとは、信託報酬以外の要素も考慮してトータルでベストな投資先を選べばいいということです。

理由3〜スピード感がない

直販投信の積立の場合、銀行口座から引き落とされる日の基準価額ではなく、その1週間後くらいの基準価額で購入されるんですよね。

さらに、解約する時も、解約を申請してから1週間後くらいの基準価額で計算されます。

たとえば、すごく基準価額が上がった日があって、「今日、利益確定しよう!」と思ったとしても、実際にはその日の基準価額ではなく、1週間後くらいの基準価額で計算されるのです。

なんとも、スピード感がないし、利益確定を決めるタイミングがけっこう難しいんですよね。。

ETFなら個別株のように、売り買いに時差はありません。

理由4〜直販投信の投資するとは、有料ファンクラブの会員になるようなもの

山崎元さんの「全面改訂 超簡単 お金の運用術」は投資をする前に必ず読んだ方がいいと思うくらい、私の中では内容が濃い一冊です。

全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)
全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)

この本の中の「運用商品の評価方法」という項目で、次のような一節が出てきます。

はっきり言って、世の中の金融商品の大半が(自信を持って9割以上が!)、検討にすら値しない「ダメな商品」なのだ。

当然のことながら、同じ資産に投資するなら、手数料の高い投資信託よりも、手数料の低い投資信託の方が顧客である投資家にとって有利だということになる。この場合、厳密には、投資期間当たりの実質的な手数料を評価する。

株式の運用でいうと、アクティブファンドの運用成績の平均を株価指数で表されるような市場の平均的運用成績と比較すると、ほぼ同じか、アクティブファンドの平均がわずかに(概ね手数料の分くらい)市場平均を下回ることが一般的だ。

大まかな感じは、アクティブファンドの6割が市場平均に負けていて、どのファンドが負けるのかは毎年変動して予測がつかないという状況なのが「普通」だ。

つまり、「いいファンド」の選びようがなくて、平均的な結果が市場平均を下回るのだから、アクティブファンドに投資することは運用成績を改善する手段として役に立たないということなのだ。

運用に関しては、他人に語ることのできる「一般論」としては、手数料の高いアクティブファンドは全てダメだ、と言わざるを得ない。

もっとも、運用会社は、建前では「我が社の運用は優れていると確信している」と言わなければ高い手数料を取れないから、商売上、そう主張するしかない(運用会社のビジネスモデルは、ビジネスとしての「宗教」に極めてよく似ている)。

アクティブファンドに投資するということは、相撲のタニマチのようなある種の道楽であり、少なくとも、会費が有料のファンクラブに入るようなものだということが分かる「大人の理解」をもって、運用に興味がある人が「遊び」として行うべきだ。

アクティブファンドというビジネスモデルが「宗教」や「有料のファンクラブ」に似ているというのは、すごく的を得た指摘だと思います。

私は今年から投資の勉強を始めたので、最初はド素人です。

そして、本屋でまず手に取ったのが投資信託の本でした。

その中には、直販投信を運営している人の本もありました。

キリスト教が世界中で広まったのは、聖書という本のおかげです。

マーケティングの世界では、これを「バイブル商法」と言います。「聖書」という「バイブル」を使って信者を増やしたということです。

直販投信も同じように、本というマーケティングツールを使って、私のような投資初心者に「長期投資」「積立」「ドルコスト平均法」の素晴らしさを教え、自社の商品の顧客になってもらうようにしています。

セゾン投信、ひふみ、コモンズなどは運営者たちが仲が良いので、一緒になって本を出していたりします。

そして、日本中を回って、自社の商品を勧めています。

でも、その出張コストって、おそらく信託報酬から出ていると思うんですよね。。

意地悪な見方をすれば、自分のお金を投資するというリスクを犯さず、人のお金で投資をして、人のお金で日本巡業してみたいな所があるんですよね。。

そうやって見てしまうと、「もっと信託報酬を安くしろよ!」という思いしか出てきません。。

以上の理由により、直販投信の定期積立は辞めることにしました。

今後、どこかのタイミングで利益確定し、その資金はコストがもっと安いファンドに投資する予定です。

これが今の私の「合理的な判断」です。

これから年末までに多くの本を読んで勉強しながらキャッシュポジションを高め、2016年の投資戦略を考えていこうと思っています。

ただし、IPOだけは申込しようと思っています。

※追伸(2016年5月)
ひふみ投信セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)だけ積立再開しました。

2件のコメント

  1. 引用ができなかったので「直販投信は有料ファンクラブに入るもの」とありますが、手数料が安いトピックスや日経平均インデックスがひふみ投信に勝てない理由をやまげんさんも、水瀬さんも書かないま負け続けている理由を証明できていないということもありますね。
    ようは、日本のインデックスファンドは手数料は安いけど中身がダメだってことだと思いますけどね。。

    • nanamidaido

      矢向さん

      今読んでいるのですが、「月光マネー学」という本に、インデックスファンドによる「長期・分散・低コスト」の優位性がすごく分かりやすく書いていますよ。

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